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シリーズ三作目にして紐解かれる、過去最大のドラキュラとの戦い。



こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回、発掘するゲームは、コナミが1989年に発売したファミコンソフト『 悪魔城伝説 』。あの『悪魔城ドラキュラ』のシリーズ三作目です。



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この作品のことをいまさら語る必要もないかもしれません。ロムに搭載された特殊LSI「VRC6」により、振り子の動き、巨大歯車の回転、闇にうごめく霧といったを表現可能にしたグラフィック!独特のビブラート感と音数の増えた美しいBGM!複数のルート選択!アイデア満載のステージ!性能の異なるキャラクターたちとの共闘!すべてが最高です!

これまでのファミコンでは不可能だった“夢”の数々を実現させ、すべての面で圧倒的なパフォーマンスを発揮した本作は、『ドラキュラII』で冒険したゲームシステムを見直し、「ドラキュラってこういうゲームだぜ!」という道筋(マイルストーン)となった作品です。「名作保証」と、ここまで堂々と太鼓判を押せるゲームも、そうそうはないでしょう。

レトロゲームレイダースとしては、多くの人に『悪魔城伝説』をプレイをしてもらいたい。しかし、昔のファミコンのゲームでしかないのも事実です。我々にとっては、耳にするだけでご飯三杯はいけるVRC6による名曲Beginningも今の人にとっては所詮ただのピコピコ音。でも、「昔のゲーム」とひと言で片付けてしまうにはもったいない『悪魔城伝説』を、今回は、本作のゲーム内容以外の視点で評価してみたいと思う。

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 シリーズの墓標となる罪
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本作の完成度は非常に高かった。しかし、高すぎたゆえに「悪魔城伝説を超える」ということが非常に難しくなってしまったのも事実です。ゆえに、本作以降、ドラキュラシリーズはしばらく迷走の時代を迎えることとなる。

特に顕著なのは、SFC版『悪魔城ドラキュラ』だ。この作品は、本来ならばシリーズの新展開を担う立ち位置にあった作品。シモン・ベルモンドとドラキュラの対決を描いた『I』、その7年後のドラキュラの呪い解除をめぐる『II』、封印されてきた過去の物語『悪魔城伝説』を経て、『II』の衝撃のラスト!「ベルモンド家の墓から何者かの手が出てくる!」の「続き」が描かれるはずだったシリーズ四作目は、ただのスーパーファミコンの新機能を試す『I』のリメイクというカタチに収まってしまった。

CastlevaniaII-End


オープニングで「墓」が描かれているところから、少なくとも企画段階では上記のような『II』のエンディングに関する何らかの回答があったのではないかと、私は考える。しかし、結局のところドラキュラシリーズが進んだのは、「グラフィック能力向上に伴う新しいドラキュラワールドを提供する」という道だった。ドラキュラよ、それがお前の本当に進みたかった道なのか?作品としての魅力がSFC版にないとは言わない。本当はもっとすごいことになっていたのではないかと思うと、私は残念に思うのです。(妄想なだけかもしれませんが)

本来ならば、シリーズのマイルストーンになるはずだった『悪魔城伝説』が、その完成度ゆえにシリーズの墓標になる。なんという皮肉であろうか。しかし、そんな影響力の強さも、『悪魔城伝説』の魅力なのかもしれません。


 三作目で過去の物語が語られた謎
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『悪魔城伝説』は、シモン・ベルモンドが活躍する時代の200年前の戦いである。そして、その物語は初代の取扱説明書で書かれていた英雄クリストファー・ベルモンドとドラキュラの戦い(GB版『ドラキュラ伝説』)よりも過去のことであり、“隠されていた物語”であることに注目したい。

隠されていた、という表現を使ったのは、ラルフ・C・ベルモンドの『悪魔城伝説』の物語は、クリストファーの物語よりもはるかに激しく、ワラキア全土を広がる大きな戦いだったにも関わらず、シモンの時代には全く人々に知られていないからだ。では、誰が隠したのか。その答えは、おそらく東方正教会にある。

『悪魔城伝説』ではじめてその存在が明らかになった東方正教会は言うまでもなく、時の権威の象徴。しかし、彼らがドラキュラ討伐のためにワラキアへ差し向けた軍隊は全滅。逆に、これまで疎んじてきたベルモンド一族をはじめとする者たちによって事態は収束されることになる。これは教会にとって大きな問題だったに違いない。ゆえに、この事実が隠されたと考えるのが自然だ。

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だが、問題はそこではない。
その“隠された過去の物語”が、なぜ、シリーズ三作目で明かされるのかだ。

ここから先は推測でしかないのだが、魔王ドラキュラとベルモンド一族の戦いには、もっとさまざまな力と血筋と組織が絡んでいる壮大な闇の歴史があるのだ。そのすべてを紐解いていくには、情報開示の順序が必要であり、本作『悪魔城伝説』ではいくつかのキーワードが開示された。

 強大な力を持つゆえに人々から疎まれていたベルモンド一族。
 ヴァンパイアハンターの血筋ヴェルナンデス家。
 ワラキア地方において力を持つ東方正教会。
 父ドラキュラに反抗する息子、漆黒の貴公子アルカード。

彼らやその一族、組織がどのような思惑を持って強大な魔力を持つドラキュラと関わり、どのように動いていくのか。ドラキュラの誕生とベルモンド家の宿命のはじまりを描く『キャッスルヴァニア』、悪魔城伝説後の情勢を描く『闇の呪印』、アルカードが真の決着をつけにいく『月下の夜想曲』、正教会が権威を取り戻すために動く『奪われた刻印』、ヴェルナンデス血と一族が活躍する『白夜の協奏曲』、『暁月の円舞曲』…など。後のシリーズの作品をより深く理解するためにも、『悪魔城伝説』は外せないピースなのである。


 魔が支配する15世紀という時代
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時代背景にも注目したい。『悪魔城伝説』の舞台となる15世紀は、オカルトの全盛期だ。ペストの大流行、相次ぐ不作と飢饉、ヨーロッパ全土には多くの死が蔓延していた。教会はただ「祈りを!」と声をあらげるばかりで、事態を好転させることはできない。鬱屈した人々の不満や怒りの矛先を機関に向けさせまいと、教会の指揮の下で魔女狩りや異端諮問という名の虐殺が行なわれた。いつ誰が自分を密告するか分からない。人々はそんな疑心暗鬼の中で生きていかざるを得なかった。

栄華を誇ったローマ帝国はオスマン帝国にやぶれ、群雄割拠の時代に。教会は宮廷化した内部での権力抗争のために弱体化へ。街には多くの死体があふれ、ひと摘みの麦わらのために鮮血が飛ぶ。王たちはアジアへと軍隊を差し向け、世を憂う人々は夜な夜な媚薬に身を任せ、黒ヤギの庇護する秘密の会合で多くの男女と肌を合わせる。法と秩序は地に堕ち、力と魔が支配する新時代。そんな闇の眷属が圧倒的に力をつけた、最悪の状況下での戦いを強いられるのが、本作の主人公、ラルフ・C・ベルモンドの物語なのだ。


 虐げられし、ダークヒーローたちが主人公
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主人公のラルフ・C・ベルモンドは真正バンパイアハンターとして教会から認められてはいるものの、教典の教えと異なるその力は疎まれ、排斥されてきた一族の出身である。

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サイファ・ヴェルナンデスに至っても同様だ。彼女は教会から与えられたバンパイアハンターとしての役職に就いてはいるものの、その一族は教会主導の魔女裁判で多くが犠牲となった。教会としても「近くにおいて監視せざるを得ない」危険因子なのである。

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グラント・ダナスティは、明言こそされていないが「せむし男(差別表現)」だ。本来は、脊柱側湾症の患者なのだが、当時は「背中に蟲を飼っている」という風説の流布により差別の対象となっていた。グラントの一族はまともな社会で生きられないがゆえに、体術を身につけたのだろう。

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アルカードに関しては言うまでもない。ドラキュラの息子であるがゆえに、彼は生まれながらにして決して表舞台にあがることは許されない。

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『悪魔城伝説』にヒーローは存在しない。彼らは世間から疎まれ、虐げられてきた者たちなのだ。それでも彼らは世を儚むことなく、世界を救うために戦う。暗黒の時代の中で唯一の希望が、世間から隔絶された者たちの命の瞬きなのだ。彼らを何を想い、何のために命を賭けるのか。そこには気軽に語ることすらもはばかられるドラマを感じる。


 舞台はワラキア全土。バンパイアウォーズ開戦!
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さて、本作はドラキュラシリーズにおいて、最大規模の戦いであったことにも注目したい。なにしろ舞台はワラキア全土。東ヨーロッパの一領地とはいえ、国ひとつがドラキュラに支配されているのである。これは、1999年のユリウス・ベルモンドによる最終決戦(ゲーム化されておらず)、第一次世界大戦下でのジョニー・モリスによる『バンパイアキラー』に並ぶ大きな戦いだ。

魔界化したワラキアは、その建築物、動植物、あらゆるものが人を寄せ付けない世界。ファミコンの限界を超えて描かれるその世界観を楽しめるクラシックな教養を、レトロゲーマーとしては持ち合わせておきたい。

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 また会おう、わが同志たちよ!
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ゲームをクリアしても物語はつづく。ドラキュラ討伐後、再びドラキュラの復活した際に再会を誓うラルフ、サイファ、グラント、アルカードたち。その約束は、500年以上の時を経て果たされることになる。それは、DS版『蒼月の十字架』での話だ。ドラキュラとして復活してしまう来栖蒼真を止めるための裏シナリオにおいて、ユリウス・ベルモンド、ヨーコ・ヴェルナンデス、アルカードが再びドラキュラ城に集結する。

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このシチュエーションにマックスで燃えるためにも、『悪魔城伝説』のプレイは欠かせません。血の輪廻はしたたりつづけ、とどまることを知らない。プレイの中で、登場キャラクターたちの宿命を感じるのも、ドラキュラシリーズの魅力のひとつなのだと思います。


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