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これが本当の、忍者龍剣伝だ!



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こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回間違って発掘した作品は、テクモが1988年にリリースしたアーケード用ベルトスクロールアクションゲームの怪作、『忍者龍剣伝(にんじゃりゅうけんでん)』です。

『忍者龍剣伝』というと、1988年12月にファミコンで発売されたテクモシアター第二弾のあのゲームが有名ですが、本作はアレよりも2ヵ月先にアメリカでデビューを果たした“元祖・忍者龍剣伝”であり、ファミコン版とはまったく違う世界観&雰囲気のゲームなので、初心者は驚くこと間違いなし。多大な注意が必要です。

では、どんなゲームかというと、こういうゲーム(↓)。

デモ

デモ2

デモ3

デモ4

デモ5

デモ4

まったく意味が分からないかもしれませんが、実はこれだけでも結構、この作品の本質を語ってしまっているというのが恐ろしいところ。本作は、「アメリカ人の間違ったニンジャ世界観を題材にしたB級ヒーローアクションを日本人が作ったゲーム」であり、ファミコン版とはまったくストーリー的に関係ありません。

本作の開発を担当したのは、『スターフォース』、『アルゴスの戦士』の制作で知られ、「ゲーム開発者になるかプロレスラーになるかしか将来の道は無かった」という名言で有名なストロング島氏率いるSTRONG TEAM。音楽は後にコナミで『ときめきメモリアル』の音楽を手がける斎藤幹雄(メタルユーキ)氏だったりします。

strong

本作を皮切りに、テクモのコンシューマゲームは華々しい栄光の時代を迎え、逆にアーケードゲームは「なんじゃ、こりゃ」的な作品が増えてくるという点では、ゲーム史的にも一度はプレイしておくべき作品です。(別にすべて本作が悪いというわけではありませんが)


アイコン 忍者龍剣伝AC版ストーリー
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時は西暦1999年。「世界は今年、滅亡する!」。そう宣言したのは、自らをノストラダムスの子孫と名乗る謎の男、ブレードダムス。彼は凶悪犯ばかりを収容したアルカトラズ刑務所を襲撃。囚人たちを脱獄させ、巨大犯罪組織を結成した。そして、配下の者たちをつかって各地でさまざまな犯罪を犯し、不安と不信の種をばらまきつづけ、世界を混乱に陥れることに成功する。自らの手で世界を滅亡させ、予言を実現させようとしているのだ。そして彼の魔の手はついにホワイトハウスにも伸び、ついにはアメリカ大統領までが彼らによってさらわれてしまう。

一方、ブレードダムスを倒すため、暗殺のプロフェッショナルがアメリカに派遣されようとしていた。彼らは、神秘の国に生れた闘士。本名、出自、すべて不明。ただ、忍(NINJA)と呼ばれていた。


アイコン 忍者龍剣伝AC版とは、こんなゲームだ
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画面を見ていただければ一目瞭然ですが、『ダブルドラゴン』、『ファイナルファイト』、『バーニングファイト』に代表されるベルトスクロールアクションゲームです。ある程度的を倒すと、画面に「先に進みなよ!」的な表示が出て、ステージのスクロールができるようになる…というアレです。

「なるほど、それならカンタンだ!」と軽い気持ちでプレイすると、100円を失う頃にある事実に気が付きます。それは、プレーヤーの分身であるニンジャがあまりも貧弱貧弱であること。ペシペシッとくり出すパンチは、コーディやガイやハガーの1/5以下なんじゃないかと思うほど敵のライフゲージを削ることができず、逆に敵の攻撃はめっぽう強く、すぐに死亡してしまいます。

どうなっているんだ!?
どう戦えばいいんだ!?

そうだ、タイトルにある「龍剣」!これだ! ブブー。それは間違いです。本作のタイトルは『忍者龍剣伝』ですが、「龍剣」は出てきません。お助けアイテムとして「カタナ」は出てきますが、8秒くらい使っていると消滅してしまう程度のもの。ゲームにはほとんど関わってきません。

じゃあ、どう戦えばいいんだ!?

そのヒントは、インストカードに書かれています。「闘え!跳べ!掴め!」。・・・掴め? そう、本作は敵を掴み、必殺「首切り投げ」をかましていかないとまったく先に進めないという、人類初の試み、“ベルトスクロール型投げゲー”なのです。

本作は、ファミコン版のように、剣撃による突破、アイテム取得による派手な忍術の類は一切存在しません。金髪ナイスバディのアイリーンもいませんし、ハードボイルド調のセリフまわしもなく、80年代SFアニメの悪役みたいな敵も出てきません。影分身も、チャクラも、火影も、サスケも、六道仙人も、何も出てこないんだってばよ。

そういう意味ではとても地味な忍者モノです。

乱破(らっぱ)、素破(すっぱ)、突破(とっぱ)、伺見(うかがみ)、奪口(だっこう)、竊盗(しのび)、草(くさ)、軒猿…など、さまざまな呼び名のあるですが、その忍術が派手目なVFXっぽいものになってきたのは、明治以降の創作によるもので、実際は柔術や古武道のような体術がメインだったと言われています。そこで敵を駆逐するために使われたのは、締め技、投げ技、関節技だと推測されており、そういう意味では、本作の「投げ技主体の忍者活劇」という路線は、重度のニンジャマニアも納得の方針だったといえるでしょう。

しかし、それが一般ウケするかというと、別の話です。

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本作は、ファミコン版とほぼ同時並行で制作されたらしく、先にアメリカで本作が発表され、その後日本でファミコン版が発売。その数ヵ月後に、日本でもアーケード版がリリースされたという経緯があります。世界観からして予想が付きましたが、やはり主に海外狙いだったようです。『ダブルドラゴン』が好きそうなアメリカ人たちに、「ホワイ?今度はニンジャが主人公のアクションがあるぜ!なんてオリエンタルなゲームなんだ!」と思わせる目論見が、予想以上に地味に映ってしまったのか、「全米がファンタスティック!」という展開にはならなかったようですね。

何が悪かったのでしょうか。おそらく、ゲームコンセプトをうまくアピールできなかったからと思われます。そのため、交通量の多い道路で車に轢かれつづけるゲームとか、アタマがおかしい終末思想漂うゲームとか、ニンジャがジャンプで敵から逃げて捕まえたら投げるだけのゲームにしか見えなかったのでしょう。まあ、それらは大きく間違っていないのですが(笑)。

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(問題のクルマに轢かれまくるポイント)

そんなわけで、レトロゲームを扱うサイトやブログでは、本作は「バカゲー」扱いされ、ファミコン版が「超名作」扱いされることが多いのですが、私はそれに異議を唱えたい。

たしかに、ファミコン版の『忍者龍剣伝』は面白い。アクションゲームとしても、いい出来だと思います。しかし、あの子供だましな薄っぺらいカッコ良さのストーリーが通用するのは小学生までだろ、と。この歳で、あのビジュアルシーンをもうカッコイイとか褒められない自分がいるのも事実。いや、好きなんだけど、人前ではちょっと恥ずかしくてプレイできないというか…。

そういう点では、ツッコミどころが満載で、「アホだなー、このゲーム!」とみんなで笑える本作のほうが、接待ゲームとしてのポテンシャルは高く、初見の方にもオススメしやすいのではないかと思うのです。

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Wiiのバーチャルコンソールで800円。ちょっと高めに感じるかもしれませんが、二人同時プレイが可能ですし、なれないうちはすぐに死ぬので、コンティニュー回数を考えると元はすぐに取れます。1時間以内に回収できます。

ご存知の通り、オッパイゆっさゆっさ系対戦格闘ゲーム『デッド・オア・アライブ』に出演しているリュウ・ハヤブサの首狩り投げは本作が元ネタですし、首狩り投げなくして、『NINJA GAIDEN』シリーズの躍進もなかったでしょう。そう意味では、まさに“元祖”といえる本作で、お色気なしのデッド・オア・アライブを、親しい友人たちと分かち合うのに最適な作品だと、私はオススメしたいのです。

◆Wiiバーチャルコンソール『忍者龍剣伝(AC版)』紹介ページ




※Youtubeより転載させていただいています。



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