エスカトス_タイトル
M-KAIさん、ゴッドハンドすぎ。

バンダイの携帯ゲーム機ワンダースワンで、知る人ぞ知る名作シューティングゲーム『ジャッジメントシルバーソード』を手がけたM-KAIさんが、ステージ構成とプログラミングを担当したシューティングゲームが還ってきた。その内容は、「STG好きの、STG好きによる、STG好きのためのSTG」。ここまでプレイしていて気持ちいいシューティングはなかなかありません。こんなの初めて☆




ブログ代表
こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回発掘した作品は、2011年4月にキュートよりXbox360用シューティングゲームとして発売された『エスカトス』。これは、以前、当ブログでも紹介した、ワンダースワンの隠れた名作『ジャッジメントシルバーソード』の制作者であるM-KAIさん制作によるハイエンド機でのシューティングゲームであり、シューターの期待を裏切らない傑作です。

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エスカトスって、こんなゲーム
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『エスカトス』はネット上のゲーム紹介記事などを読むと「80年代風STG」といわれています。ゲーム画面を見るとこんな感じ。

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「なんとなく、言わんとしていることは分かるけど…。背景とかポリゴンになっているし。80年代風?…なのかなー」と、感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言いましょう。
『エスカトス』の魅力は静止画では伝わりません。

本作の魅力である「80年代風STG」の部分は、ズバリ、ゲーム内容にあります。ぶっちゃけ、ポリゴンで描かれたフルプライスで売るにはちょっとヘボいだろ的な自機や敵や背景などといったグラフィックは大きな問題ではなく、プレイ感覚が「80年代風STG」なのです。

もう少しくわしく説明します。

本作は、『ジャッジメントシルバーソード』と同様に、細かくステージ(ゲーム上の表記は「エリア」)が分けられており、いくつかの敵の編隊を退けると次のステージへという流れ。1ステージの時間は1~2分。後半はもう少し長めになりますが、テンポのいい展開がくり広げられます。

この敵の出現の仕方、動き、硬さが、80年代(一部70年代や90年代もあり)の名作シューティングに出てきた敵そのものなんです。

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(2体出てきて硬い敵…なんかコレ知ってる!)

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(敵の編隊がフクザツなコースで襲いかかってくる)

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(あれ、この配列、どこかで見たことが…)

もちろん、敵のデザインはまったく違います。しかし、80年代をシューティングゲームに情熱を燃やして生きてきたプレーヤーたちにとって本作に出てくる敵との会戦は「再会」。初めて遭う敵のはずなのに、攻撃の避けかた、効率のいい倒しかたを「知っている」のです。

先ほど、「ポリゴンで描かれたフルプライスで売るにはちょっとヘボいだろ的な自機や敵や背景などといったグラフィック」の話をしましたが、おそらくこれは「あえて没個性的」に作られているのでしょう。

だからこそ、一部のプレーヤーには自覚はなくても心が感じるのです。敵の編隊や攻撃の向こうに、タイトー、ナムコ、コナミ、ハドソン、東亜プラン、コンパイル、セイブ開発、日本物産、カプコン、テクモ、SNKが手がけてきた作品の存在を。

M-KAIさんの天才的なところは、MSXの同人ソフト制作時代から一貫しており、シューターたちがうまく言葉にできない「オレたちが大好きなシューティング」というものを見事にカタチにするのが上手いところだと、私は感じています。

『エスカトス』は、ある意味、その頂点に達した作品といえるかもしれません。

なので、一部のおっさんにとっては、『エスカトス』はとても懐かしく、とても楽しく、何度やっても飽きが来ない、タイムマシンのようなプレイ感のある作品だったのです。

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(古き良き時代のシューティングが、ここに!)

シューティングゲームが、ハード性能の進化によって、弾幕STG化、複雑なシステム化、派手な攻撃化が進み、そういう作品でなければ売れない・ユーザーにアピールしにくいという時代に、「たった1つの本質見抜く、見た目は新作、中身は旧作」という精神で作られた本作は、時代に逆行したかなりのチャレンジャーだったと思います。

ただ、見た目がSIPLEシリーズにや低価格インディーズ作品にありそうなSTGっぽい佇まいのため、損をしている感は否めません。でも、フルプライスで勝負できる作品だと思いますけどね。

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(こういう敵が大量に攻めてくる演出もあります)



気持ちがいいシューティング
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『エスカトス』の特徴は、コンシューマゲーム機用のシューティングゲームとして作られている点です。

2011年の同時期には、『怒首領蜂 大復活ブラックレーベル』、『むちむちポーク&ピンクスゥイーツ』、『オトメディウスX』といった作品が発売されましたが、多くのSTGがアーケードゲームの移植、もしくはアーケード寄りのレベルデザインだったことに対し、本作はコンシューマゲーム機向けとして難易度がかなり抑えられています。

これは、『ジャッジメントシルバーソード』でもそうだったのですが、エクステンドアイテムが出現しやすく、すぐに機数が増えます。敵の攻撃も「死ぬがよい」といった殺意100%テイストではありません。かといって、カンタンというわけでもないのですが。

というのも、本作のレベルデザインには「倒すのはそんなに難しくない。けど、短時間で効率よく倒そうと考えるとコツがいるので高得点」という思想が一貫されていると推測されます。

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(爽快さとやり込み要素のバランスが絶妙!)

1周プレイ時間は30分強。このお手軽さも、何度も遊ぶことが前提となっているのでしょう。

自機の攻撃方法は3種類。射程距離の長い前方ショット、射程が短いワイドショット、バリアにも攻撃手段にもなるフォースフィールドの3つ。その使い分けを変えるだけでもプレイ内容が大きく変わってきます。

また、ゲームモードは「オリジナルモード」のほかに、「タイムアタックモード」、高得点にいたる新システムと新アイテム追加によって別のゲームに変貌を遂げた「アドバンスドモード」の3つが用意されており、すべて遊びつくすには相当時間がかかるでしょう。

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(3つのゲームモードあり)

さらに、本作にはワンダースワンがないと遊べない&ソフトがプレミア化している『ジャッジメントシルバーソード』と、新システムによって別のゲームになった『カーディナルシンズ』の2本が付いています。かなりお得。

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ゆえに手放せない、それが『エスカトス』という作品です。


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